2009年5月20日水曜日

モンサカタの服 展 無事終了




2002年の会から数えて4回目になる「モンサカタの服 展ー坂田敏子の仕事」を、この17日に無事終える事が出来ました。前回2006年秋の人出の凄まじさ(広くもない2階に30人程の人が入りーほぼ全員が女性ですー2階全体が試着室に様変わりして、階段が上れないバーゲンセール状態)に懲りて、幾つか新しい工夫をし人の手も増やして、万全の(と思われる)態勢でのぞみました。坂田敏子さん自身、中央のメディアへの露出度も高く,福岡では半年に一度のペースで個展をやっていらっしゃる事も手伝っての事でしょうか、ここ数年は特に凄い人気の催事になっています。さて今回の服の中で目についたのは、マゼンタやシトロングリーン或は黄やオレンジ、空色等、これまでの「サカタの服」から私達がイメージする色使いを大きく裏切る色を、大胆に使ったものが増えた事。しかし、日本人には絶対似合わないように見えるこれらの色の服も、中に人の体が入ると(もちろん誰でもという訳にはいきませんけれど)、その人を生き生きと(その人らしく)見せる“サカタマジック”は健在です。2002年、最初の催事DMの文章中で、私はモンサカタの服をおおよそ次のように紹介しました。“モンサカタの服は、素材の糸或は布と、色・形の間に齟齬がなく、素材が実に上手く服と云う形に翻訳されている様に見えて素敵です。そして「洋服のデザイン」と云う、もっぱらデザイナーの感覚にのみ支えられていると思われがちな作業が、実は緻密で論理的な思考の裏付けなしには実現出来ない事に気付かされました。”
7年後の今も、この印象は変わりません。しかし、自分の生み出したモノで人とつながる事が出来る喜びの大きさと引き換えに、作り続け、生み出し続ける事を自分一人で背負い続ける事の大変さを、前回3年前の初日の午後、店の外に喧噪を避けて一人で立つ坂田敏子さんの姿に見た事も、皆さんにお知らせしておかなければなりません。

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