2010年2月21日日曜日

百子の花日記 38




「AXIS 」(’09年12月号)と云うデザイン専門誌を読んでいたら、「生命に学ぶ庭師 ジル・クレマンの思想と実践」と題した多木陽介氏(たきようすけ ローマ在住 演出家・アーティスト)の文章がありました。以下、同氏の文章から気になる箇所の私なりの抜粋です。

『・・・クレマンはパリにある公園や博物館の庭園などを手掛け、日本ではランドスケープアーキテクトと紹介されていると云うが、植物学や昆虫学に精通し、生命に学ぶ姿勢をクレマン自身が庭師であると云わしめている。思想家として多くのファンを持つクレマンは、場所の生物多様性を守ろうと云う概念から、自宅庭園の造園方法を美的フォルムからは程遠い「自然に生えている植物たちが示唆する動きと流れ」に従う。「長く観察して、逆らうかたちではなくなるべく少なめな行動をとる」という哲学をつらぬいて少なめに刈り込み、どこを残すかを、具体的には植物の移動を受け入れて草を抜いたり、流れにそって道を移動したり作ったりの作業をし、庭を自然な形で残し造っていくと云う哲学的手法を用いている。・・以下略 』

私の庭もそれほど明確なものではありませんが、自然の動きに合わせて好きな花を植え、雑草などもかなり多く混在するほったらかしの庭です。30年間消毒せずにやって来た結果、自然のバランスが保たれていると自負しています。動物や色々な鳥がやって来て害虫なども食べてくれますし、その鳥による贈りものも多くあります。もう少し庭だけを見ていられる時間があれば、クレマン氏に近づけるかも等と思ったりしています。一度クレマン氏にお会いしてみたいものです。 

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