2017年5月20日土曜日

最終回「山本教行作陶展」のご案内



今月27日から6月11日までの約2週間の会期で行われる、当店に於ける定期開催最後の「山本教行作陶展」のご案内です。1984年に第1回展を開催して以来、延々33年の永きにわたって隔年で開催して来た「山本教行作陶展」を、ひとまず今回を持って最後といたします。初日の27日には山本教行さんも在廊予定で、夕刻からは一品持ち寄りのオープニングパーティーも開催いたします。どうぞこの機会にお出掛け下さい。


1984年当時、今泉にあった「あまねや工藝店」における第1回展から数えて33年。当店にとって初めて経験する個人作家の会であり、意気込んで準備に臨んだ「第1回展」の事は未だに忘れられません。以来、ほぼ隔年(2008年から八女で5回開催)で行って来た「山本教行作陶展」は18回(第0回プラス展を含む}を数え、山本さん御自身も今年で陶業50年の節目の年を迎えられました。メディアへの露出度も高く、今や「クラフト館岩井窯」は、年間来場者が1万人を数える一大観光スポットに成長。数年前には、社会への“暮らしに根ざした様々な働きかけ”に対して、「倉敷民藝館賞」が与えられるまでになりました。しかし、その結果として「岩井窯」そのもので山本作品や工房作品が不足気味になり、この際、諸処において開催していた「個展•作陶展」を整理縮小しない限り対応出来ない、との結論が出され、当店でも、今展をもって「山本展」の最終回になる旨のお知らせがありました。その事自体は非常に残念ですが、考えてみれば「地産地消」の焼物版の様なもので、「作陶活動」の一つの望ましい形かもしれません。祝意を表して最終回に臨みたいと思います。

「大坪浩遺作展 • 浦和展」本日最終日

今月10日に上京して、「大坪浩遺作展」の会場設営の手伝いをして来ました。PCを持参していなかったので、紹介が最終日の本日になってしまいました。ここ浦和会場では、展示作品点数も50点程。それらを柳沢さんが上手く案配して下さって、見応えのある会場構成になりました。まずは御紹介します。

画廊入り口にS4の「たんぼ」
会場二階から三階にかけての
吹抜壁にも鉛筆やパステルのデッサン
二階会場
三階会場左壁、小品が並ぶ
正面には三点の「たんぼ」
右壁に五点の「たんぼ • 切株」
入口右の袖壁にも4点の「たんぼ」
三階会場中央の鉛筆デッサン

2017年5月1日月曜日

大坪浩の “ 雲 ” について

大坪浩さんが繰り返し描いた画題の一つに「雲」があります。15歳まで過ごした中国東北部の広大な平原に現れる、雲や雨雲を眼にした体験が下敷きになっています。日本の風土ではおよそ考えられない目の届く限りの大平原。そこに突如現れる「雨雲」、その下だけ雨が降っている様子が見える。それを造型したのが、大坪さんの「雲」です。以下、そんな様々な「雲」を紹介します。

“旅する雲”と云う題の作 SM
この二点もSM、これはたんぼと
水路かもしれず。あしからず
“あめあめふれふれ” F4
雲(雨雲に見える) S4
元氣で闊達な“雲” F4
静かな“雲” F4

ここ30年、大坪浩の描いたモチーフは限られています。主に、たんぼ、雲、空と海、の三つです。私には、最初この絵が何だか判りませんでした。只々、美しい絵と呼ぶしかない絵です。しかし、三つのモチーフの内それが何かを考えれば、答えは明らかで「雲」以外考えられません。好きな絵を一点、並んだ絵の中から自由に選んで良いと云われたら、私はこれ、”あかね雲” F4を選びます。坂本繁二郎から学び得たものを、弟子である大坪の手で、60年近い画業の末、見事に造型された一枚の絵。明らかに、大坪浩の傑作の一つです。

“ 大坪浩の鉛筆デッサン ” について

2階正面の様子、白雲木が入りました
「大坪浩遺作展」の二日目が終わりました。今回の「遺作展」で最も数が多いのは油彩で大小取り混ぜて約20点、他にドローイング • 鉛筆デッサンによる裸婦 • パステルによる裸婦が、それぞれ4〜6点、全体で40点ほどになりました。

鉛筆デッサンによる裸婦
このうち、鉛筆デッサンによる裸婦5点のうち4点が、左手によるもの(画面に左の書き込みあり)です。わざわざ利き腕の右でなく左を使う表現自体、絵を描く人達によくある事なのかどうか私にはわかりません。大坪さん御本人は、生前左手を使う理由を、ご家族には「右手を使うと描きすぎるから」と、答えておられたそうです。
一見、奇を衒った答の様にも聞こえますが、私の知る限りの大坪さんは「奇矯」からは最も遠いところにいた人です。それから推察するに、この左手を使う理由は自らの手を縛る事で、スケッチブックの紙の上に表現される「人体表現」をより真実な表現に近づける、その事に対する大坪さんの努力であり、また敬意でもあった様に私には思えてならないのです。

2017年4月29日土曜日

「大坪浩遺作展」準備がととのいました

本29日が初日の「大坪浩遺作展」、ようやく準備が出来ました。今回の「遺作展」は考えてみれば、’99年の2回目の個展以来実に18年ぶりの開催です。まずは作品が並ぶ会場の様子をご覧下さい。

一階のぞき
のぞき袖壁3点とも“たんぼ”S4とF4
階段下油彩 F4
ドローイング
鉛筆による裸婦デッサン
左2点はパステルの裸婦
右2点ドローイングによる“たんぼ”
正面壁左右と中央はいずれも
“たんぼ” F20とM20
同じ構成による
“たんぼ”2点S6とS3
“雲(雨雲)”油彩 F4

2017年4月25日火曜日

「大坪浩遺作展」準備中

案内状に使った“たんぼ” F15
今月29日から始まる「大坪浩遺作展」を前に、額に入っていない作品に額に代わる木枠を付ける作業を、ここ数日懸命にやっています。作品移動の際の事故を避け、見映えを良くする為の工夫でもあるので取りかかったのですが、大工仕事は久し振りとあって、要領を飲み込むまでが一苦労でした。出来の良くない処もありますが、そこは御容赦願うとして、ここ数日の成果(?)を皆様にご披露します。

“たんぼ”の大作二点 F20
“たんぼ” M20
三点ともS4、上の二点は共に“たんぼ”
下の一点は大坪の原風景、中国大陸
東北部の広大な平原に現れる“雲(雨雲)”

2017年4月19日水曜日

「大坪浩遺作展」のご案内

油彩「たんぼ」53,5cm×65cm

現在、4月29日から5月7日までの予定で行う「大坪浩遺作展」の準備中です。これまで5月催事の企画は、皆さんが(羽を伸ばすのに)忙しいゴールデンウィーク期間中は避け、明けてから行って来ました。連休明けの5月10日から、今展を浦和の「柳沢画廊」でも引き受けて頂いた事等でこの日取りになりました。

’90年秋、熊本県小国町で行われた
第1回「古楽音楽祭」のシンボル
マークとして描かれたドローイング
パステルによる「裸婦」
大坪浩さんとは35年以上にわたるお付き合いで、御退職後、個展も二回引き受けて頂きました。2014年5月8日に85歳で亡くなった後、大坪さんの画家としての足跡を振り返る展観をなんとしても形にしたいと思って来ました。今回、ご遺族と柳沢画廊のご協力で、皆さんに 大坪浩さんの画業の御紹介が出来る事になり感謝しています。どうぞお出掛けの上、ご覧下さい。